
授業時間は短くて学力世界一、誰一人とりこぼさないという理念のあるフィンランドの国語教科書です。
挿絵にある屋根裏部屋の子どもと猫とコウモリたちのストーリーで構成されています。全部で42話。この教科書を使うと、教室のすべての子どもたちの意見や考えが大切にされていることが想像できます。
わたしは、息子と一日1話ずつ試しにやっていますが、登場人物に対する理解や、あなたはどう思うの?何故そう思うの?という問を子どもが答えやすく構成されているので、ついつい子どもも答えてしまうし、しかも思考力がつくことが実感されます。
日本の道徳教育のような説教っぽいところもありません。内容は、将来の夢であったり、不審な鞄が置かれていたらどうするか?だったり、八つ当たりしたりされたりしたらどうするか?だったり、読書の楽しみだったりを考えることができます。(まだ、前半の数話しかやってませんが)
先日、知人の異年齢の子どもたちともやってみましたが、うまくいきました。大人は、子どもの発想をなるほど〜って本気で相槌打って感心しながら進めることができました。
子どもたちは、学校での勉強時間が長いから、家では、ゆっくりさせてあげたい。だけど、学校の少人数学級は進まないし、子どもの健全な思考力がつけられているのか心配、という不安の中の手探りの状況ではないでしょうか。
学級懇談会もコロナで行われず、授業参観なども制限された中でとなり、学校教育の中身がほとんど伝わらない今年度、楽しみながら子どもたちの成長を実感できるこの本は一つの方向性を示唆してくれています。
お母さんたちにお勧めするとともに、こんな時だからこそ、学校がもっと親たちと繋がれるよう、動いていきたいと思います。
市民の皆さんのご意見をお待ちしています!