ご報告が遅くなりましたが、先日、神奈川県の川崎市子ども夢パークに日帰りで視察に行ってきました。

まずは、最寄りの津山田駅。夢パークとは直接は関係ないものの市議会の会議日程が張り出されていました。川崎市の市政と市民を結んでいこうとする姿勢が感じられます。
さて、早くから「子どもの権利条例」を制定した川崎市。子どもたちが条例制定に関わっています。条例制定の祝賀会で喜ぶおとなたちに、子どもたちからメッセージが寄せられ、今もそのメッセージが川崎市の母子健康手帳に掲載されています。
以下、全文です。
まず、おとなが幸せでいてください。おとなが幸せじゃないのに子どもだけ幸せにはなれません。おとなが幸せでないと、子どもに虐待とか体罰が起きます。
条例に”愛情と理解を持って育まれる”とありますが、まず、家庭や学校、地域の中で、おとなが幸せでいてほしいのです。
子どもたちは、そういう中で安心して生きることができます。
平成13年3月 子どもの権利条例子ども委員会まとめ
まさに、子どもたちに本質を教えられた気分です。

入口を入るとおとなや子ども向けのメッセージが多数。条例の条文の一部も。川崎市の子どもの権利条例は、「子どもの居場所」を定義づける27条をまず、みんなで作ったそうです。
川崎市子どもの権利条例第27条
◆ありのままの自分でいる場所
◆休息して、自分を取り戻す場所
◆自由に遊び活動する場所
◆安心して人間関係をつくりあうことができる場所

午前中、保育園の子どもたちが材木を取り出して。お家や橋を作っています。木工の日にはノコギリやトンカチをスタッフが出してきます。この日も何か作っていました。

いくつもの滑り台や、夏場は流水スライダーになったり自然と調和した遊具と手作りの工夫にあふれています。
子どもたちが出店するお祭りでは、「出店料」ではなく利益の1割を「横町税」として徴収し、公園の整備・充実に使われますが、その使い道は、子どもたちみんなで決めるそうです。(「横町税」を払えなくても、そのことを気にせず出店できます。)

公園の周りは自転車用の道なっていて、小さな子どもたちがぐるぐる自転車やスケボーで走り回っています。おとなは、その道にいるとスタッフに注意されます。
子どもに対して、たとえばボールで遊ばないとか自転車に乗らないとか、並んでねとか何歳以上とかいう禁止事項はありません。おとなにはしっかり禁止事項があります。

全天候広場もあります。中では、バスケットボールなどもできます。

広いスタジオや不登校の子どもたちを支援する部屋もありました。

公園の周りは、早咲きの桜がきれいでした。
川崎市の子ども夢パークの視察では、いかに「子どもの権利」が尊重され、それをおとなが、あるいは行政が支えていることが分かりました。こうした環境の中で、子どもたちもまた、主体性を身に付け成長していく姿を見せてくれることでしょう。
大垣市も「子どもの権利条例」を制定し、子どもが伸び伸びと成長し、そして、おとなも幸せに暮らせるまちづくりをめざし、奮闘していきます。